新入社員時代の部長が会社を辞めた。
人望が厚い部長だった。
部下に優しく、厳しくもあったけど、
罪を罰して人を罰せずというような、その人の言うことならみんな
素直に聞ける、という人格者だ。
新入社員のぼくは、その場にいなかったから直接は見てないけれど、
部門と、本社や取引先と意見が食い違い揉めたときは、
部門のトップとして、戦ってくれるような人だと、先輩からよく聞いた。
仕事もできて、グループ会社の社長をやったこともあるような人だが、
そんな人が50代も入ったばかりのタイミングで会社を辞めた。
フリーランスとしてコンサルを始めるそうだ。
かっこいいな~、すごいな~と思うものの、
なんか年齢が遠いこともあって、「この人みたいになろう!」と
思うことは難しい。
ロールモデルが見つからくて辛かった新入社員時代
入社してから2、3年目までの頃、
「○○さんみたいになりたいな〜」と思える先輩が見つからず、悩んでいた。
「○○さん仕事できてすごいなー、かっこいおなー」と尊敬する先輩はたくさんいたものの、
この人みたいになりたい!、と思える先輩はいなかった。
これが何故辛かったかというと、
・自分が将来的にこの会社で活躍しているビジョンが見えないから
・頑張ったところで、自分の理想像にはたどり着かないんだろうなと思ったから
である。
自分の会社は、20~30代の社員が少ない(平均年齢は40代後半)。
新入社員当時の僕の周り(同じ部門内)に、自分のロールモデルとして現実的にイメージしやすい「20代男性の先輩」は2人しかいなかった。
そしてその2人は、とても優秀ではあったけれども、
ぼくとタイプ(性格・キャリアの志向性・得意分野など)が
かなり異なっていた。
だから、これらの先輩は、
「この人みたいになろう!」というロールモデルにはなり得なかった。
「ロールモデルなんか見つからなくていい。」と開き直れたのは自分の働く軸を見つけたから
こういう悩みは、
平均年齢が40歳を超えちゃっているような古い大企業に勤めている20代にとっては
珍しくないなのではないだろうか。
少子化が進んでいる現代においては、
これからどんどんその傾向が強くなっていくだろう。
加えて、現代はキャリアに対する価値観も急速に変化してる時代である。
同じ会社に定年まで働くことを考えて大企業に入社した人は、40代には、
まだいたかもしれないけど20代にはほぼ存在しない。
そんな社会においては、ロールモデルを見つけることにそれほど価値はないと
ぼくは、ある時から開き直った。
そのある時とは、社会人になってから改めて自己分析をして、
自分の働く軸を見つけられたときである。
(とはいえ、「ロールモデル先輩」が見つかるような会社はうらやましい。
正直、ロールモデル先輩がいた方が成長スピードは上がるだろう。いいなぁ~。)