ユニークと狂気を感じた旭山動物園<旭川旅行>
11/17〜18、北海道の旭川まで旅行に行ってきました。
冬の北海道、初体験
関東はまだ秋が残る季節でしたが、
完全に冬でした。
旭川空港に降り立ったときの気温
-5℃。
雪も降っていました。
夏、秋の北海道には行ったことがあったのですが、雪が降っている季節は初。
北海道っぽいといえば北海道ぽい。
吹雪いてなかったので、しっかり防寒対策すれば楽しめるレベルでした。
ユニークと狂気を感じた旭山動物園
以前からずっと行きたかった旭山動物園!
目玉は動物本来の行動や能力を見せる行動展示。
かつて廃園の危機に瀕した旭山動物園を一時期、日本一の動物園までに押し上げたユニークな展示方法です。
https://www.homemate-research-zoo.com/useful/13999_zoo_084/
動物との距離が近い
まずすぐに気づくのは、普段行くような動物園(上野動物園など)と比べて、
動物との距離が近いということ。
ペンギンが空を飛んでいるよに見える水中トンネルがあったり、
動物と同じ目線になるように設計されていたりしました。
天井が結構高い屋内での展示で、ケースを囲むようにスロープがあり、チンパンジーと同じ目線で見学することができます。
見ている途中、突如、群れのボスが威嚇行動をはじめ、僕たちの目の前のガラスを
、ガンガン殴りに来てとてもビビりました(笑)
メッセージ性のある動物園
ここまで何かを伝えようとしている動物園は初めてでした。
こういったパンフレットやポスターに象徴されるように、
園内には、動物を人間にとっての娯楽として扱うだけではなく、動物の「命」を感じさせる仕組みがたくさんありました。
例えば、オオカミとエゾシカを向かいに配置する展示。
ぼくが通ったときは、園内の飼育員さんがオオカミについての生態や、
二ホンオオカミの絶滅から学ぶことを解説していました。
※もともと日本では「オオカミ=大神」というほど、人間との絆があったのにもかかわらず、明治期に欧米から伝わった「オオカミは悪い動物」という考えのもと、駆除されていってしまったそうです。
そのほかにも、「動物を大切にしよう」という段階からさらに一歩踏み込んだメッセージのあるパネルが展示されていました。
延々と同じ行動をするホッキョクグマ
2匹のホッキョクグマを見ていると、ずっと同じパターンの動きをしていることに気づいてしまいました。
檻の中の全く同じコースを歩き、必ず決まったところでポーズを取る。
2匹とも。
1回ホッキョクグマを 見て、1時間ほどほかの動物を見にいって、またホッキョクグマを見に戻ってきてもまだ同じ行動を繰り返している。
気味が悪かったです。
なにかストレスが溜まって狂ってしまったのか、それともそうするようにしつけられているのか。しつけられているとしても、餌をもらっている様子はありませんでした。
ネットで調べてみると、やはり同じことを感じた人がたくさんいました。
先日、旭山動物園でシロクマを見ていたのですが、おりの中で... - Yahoo!知恵袋
これは、ストレスによって引き起こされる常同行動と呼ばれるものらしいです。
世界的に見ても特に動物園のホッキョクグマには多くある事例のようで、なんだか複雑な気持ちになりました。
その他の気づいたこと
屋内休憩所が多い
それほど広くない園内に、8つも屋内の休憩所がありました。
これはやはり、とても寒くて雪が降る日が多い冬でも、お客さんが快適に動物園を楽しめるための工夫なのではないかと思います。
傾斜のあるつくり
もともと、旭山の傾斜を利用して作られた旭山動物園。
入場口が一番低く、少しずつ山を登りながら動物を見るように作られています。
これによって、動物をさまざまな高さから見ることを可能にしていました。
この傾斜構造により、動物たちと同じ目線になれる、ということですね。
経営再建を果たしたことで有名になった旭山動物園ですが、
行ってみると多くの気づきがありました。
仕事柄、商業施設に対して常にアンテナを張っているのですが、やはり実際に行って、見て、感じることは大切だなと思います。
言語化しにくいけど確かにある感覚を、言語化してほかのひとにプレゼンするということを地道にやっていこうと思いました。
長くなったので記事を2つに分けます。
次回は「旭川博物館編」。