2020年上半期一番のホームラン本と出会ってしまった。
『要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑』(2020)
F太、小鳥遊(著)/サンクチュアル出版
2020年上半期一番のホームラン本
この本は、
ADHDと診断されたことのある会社員、小鳥遊(たかなし)さんと、
コールセンターのアルバイトを3か月でクビになり、要領が悪いと思い込んでいたインフルエンサー、F太さんが、
「自分の傾向はそのままに『やり方』で仕事への苦手意識をなくす」
ことを目的にして、80個の仕事のコツを書いた、ノウハウ系ビジネス書。
こんな人におすすめ
・ADHDのような傾向を持っていると自覚している人
・まだ仕事の進め方が掴めていない若手社会人
仕事がうまくいかないシーンを的確に言語化している
仕事術系の本は、初めて読んだのだが、
仕事中に頭に出現するモヤモヤをセンスよく抽出し、言語化してる!!
と思った
例えば、こんな感じ。
・「なるべく早く」といわれると焦る→自分なりの「なる早」でOK!
・終わらせたいのに、始められない→終わらせることを意識しすぎてはいけない。
なんていうか、本に載せるモヤモヤを選ぶセンスが絶妙。
自分が共感できるものがたくさんあって、周りの人に話すまでもない、でも僕らにとってとても重要なモヤモヤが、言葉になっていて、軽く感動してしまった。
解決法が的確かつ具体的
悩み・モヤモヤを抽出・言語化しているだけでなく、
もちろん、解決法も的確で具体的である。
この本の仕事術の核となるものは
「手順書」である。
詳しいことは書かないが、実に具体的な解決法だった。
ぼくも早速、Google keepを利用して、デジタル手順書を作って試しているところ。
いまのところうまく活用できていて、効果を感じられている。
試行錯誤を繰り返して、完成度を高めていこうと思う。
仕事に悩む読者の心に優しく寄り添う温かい本
この本を通して最も感じたことは、
著者(小鳥遊さんとF太さん)の読者に対する優しさである。
本の内容すべてが、「要領が悪い」と悩み、仕事に苦しんだ著者2人の実体験を絡めて書かれていて、
それによって、読者の立場に立ったやさしい本になったのだなと感じた。
こんなにやさしい本に会ったは久しぶりだった。
(最近は三浦崇宏さんの「言語化力」熱い本ばっかりだった(笑))
フラフラになっていたとき偶然出会った本
新環境とコロナショックが重なってフラフラになっていた
この本は、仕事で電車で移動するときに、駅の改札内の本屋で偶然見つけた。
コロナショックの影響で自分と仕事の間に距離をおくできず、メンタルが破綻しかけていた。
社会人になってから3年間、発注、品出し、レジ打ちといった販売業務しか、ほほしていなかったのだが、
急にデスクワークメインの企画・事務職になり、正直、適応に手こずっていた。
そんなときにだからこそ、この本が余計に心に刺さったのだと思う。
社会人になったばかりの新入社員はもちろん、
ぼくのように異動・転職によって、同時にタスクを多数抱えるような仕事に就いた人にもおすすめだ。